名前:鬼頭香帆
担当情報実験機:joho-07
最終更新日:2024年10月4日
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問1では、地面における下向き長波放射フラックスと大気上端における上向き長波放射フラックスの, 経度と時間についての平均値の緯度分布を描いてみます。データファイルはNOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration)による下向き長波放射フラックス(ダウンロード用リンク 29,965KB)と上向き長波放射フラックス(ダウンロード用リンク 29,773KB)を使用します。ここで描画するグラフは、横軸を緯度(線形)・縦軸を放射エネルギー(線形)として、描画範囲はそれぞれ-90°から90°まで、0W/m^2から500 W/m^2までとします。
スクリプトは下記URLより閲覧できます。ブラウザで表示する際はエンコードをUTF-8に設定してください。
問1スクリプトスクリプトはRuby、GPhys、NefCDF libraryがインストールされた環境で動作します。以下では上記動作確認環境(Debian)におけるコマンドの例を示します。
1.データファイルを適当なディレクトリにダウンロードします。
$ wget https://downloads.psl.noaa.gov//Datasets/ncep.reanalysis/Monthlies/surface_gauss/dlwrf.sfc.gauss.day.ltm.1991-2020.nc
$ wget https://downloads.psl.noaa.gov//Datasets/ncep.reanalysis/Monthlies/other_gauss/ulwrf.ntat.gauss.day.ltm.1991-2020.nc
2.スクリプトを同じディレクトリにダウンロードし、拡張子を.rbに変更します。
$ wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~kaho1552/report01/scripts/quiz1.rb.txt
$ mv quiz1.rb.txt quiz1.rb
3.スクリプトを実行します。このとき、グラフがdcl_0001.png, dcl_0002.png, ..., dcl_0012.png の 12 個のファイルとして同じディレクトリ内に保存されます。
$ ruby quiz1.rb
4.出力されたグラフを1つのgifファイルにまとめます。
$ convert -delay 100 -loop 0 dcl_*.png dulwrf.gif # ImageMagickを用いる場合
5.完成したgifファイルを開きます。
$ eog dulwrf.gif # Eye of GNOMEを用いる場合
下記リンクよりグラフのgifファイルを表示できます。
これは平均された経度において、地面における下向き長波放射フラックスと大気上端における上向き長波放射フラックスの、時間についての平均値の緯度分布です。黒色が下向き長波放射、赤色が上向き長波放射を示しています。
下向き長波放射とは、天空の全方向から地表面に入射する赤外放射(赤外線)です。下向き長波放射は、大気中の雲・水蒸気・二酸化炭素等からその絶対温度の4乗に比例して放射されるので、地球温暖化の監視に利用できます。また、地表面から放射され、天空方向へ向かう長波(赤外)放射を上向き長波放射といいます。[1]
この放射のグラフから分かることは以下の通りです。
[i]「気象庁|日射・赤外放射」2024年9月21日閲覧
URL:^https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/radiation/term_rad.html#DL
下向き長波放射と上向き長波放射の説明のときに参考にしました。
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問2では、神戸市における総雲量の時間分布を描いてみます。データファイルはNOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration)による総雲量 (ダウンロード用リンク 30.8MB)を使用します。ここで描画するグラフは、横軸を時間(線形)・縦軸を総雲量(線形)として、描画範囲はそれぞれ1月から12月まで、30%から90%までとします。
スクリプトは下記URLより閲覧できます。ブラウザで表示する際はエンコードをUTF-8に設定してください。
問2スクリプト
1.データファイルを適当なディレクトリにダウンロードします。
$ wget https://downloads.psl.noaa.gov/Datasets/ncep.reanalysis/Monthlies/other_gauss/tcdc.eatm.gauss.day.ltm.1991-2020.nc
2.スクリプトを同じディレクトリにダウンロードし、拡張子を.rbに変更します。
$ wget http://itpass.scitec.kobe-u.ac.jp/~kaho1552/report01/scripts/quiz2.rb.txt
$ mv quiz2.rb.txt quiz2.rb
3.スクリプトを実行します。このとき、グラフがdcl.pdfとして同じディレクトリ上に出力されます。
$ ruby quiz2.rb
4.この時点でグラフは横倒しになっているので、dcl.pdfを右に90°回転し、result2_tcdc_1991to2020.pdfに出力します。
$ pdftk dcl.pdf cat 1-endright output result2_tcdc_1991to2020.pdf # PDFtkを用いる場合
なお、DebianではPDFtkを以下のコマンドでインストールできます。
$ apt-get install pdftk
5.グラフのpdfファイルを開きます。
$ evince result2_tcdc_1991to2020.pdf # Evinceを用いる場合
下記リンクよりグラフのpdfファイルを表示できます。
図は神戸市における総雲量の気候値(1991-2020年)における時間分布です。総雲量を知ることで大体の天気を知ることができます。例えば総雲量が90%以上の場合は曇りとされ、それよりも雲量が少なければ晴れや快晴に分類されます。[2]
また、総雲量が80%以上になると降水の可能性が高まるそうです。[2]
まず平均的に、神戸市における総雲量は40%以上であることが分かります。そしておおまかに議論をするならば夏の方が総雲量が多く、冬の方が少ない傾向にあることが分かりました。
次に総雲量の多い時期に注目すると、6月後半に86%ほどの最大値があるのが確認できます。その時期は例年では梅雨の季節であることが分かり、その付近の6月から7月では総雲量が70%を超えていることから他の時期に比べ、頻繁に降水確率が高くなる時期であると考えられます。
また8月9月あたりにも総雲量の多い時期があることが確認できます。これは例年台風の来る季節で梅雨ほどではなくても降水が多くなる分、総雲量も多くなっているのではないかと考えます。
[ii] 「気象 12雲を調べる」2024年10月3日閲覧
URL : ^https://www.osaka-c.ed.jp/kate/rika2/regional-c/kyouzai/js/guide/%E6%B0%97%E8%B1%A111-16.pdf
総雲量の説明時に参考にしました。
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